『社内勉強会』
vol.64

おはようございます。
株式会社プラスエイチです。

2週間ごとのペースで実施している社内勉強会も今回で64回目を迎えます。
不透明な時代を強くたくましく勝ち残っていくために必要な知識と情報、それを活かすためにどう考え行動していけば良いのか。
我々のような中小零細企業は、母体の小ささを活かし大企業よりも細かく高速で動いていかなければなりません。

勉強会では前回より改めていかに〝考え方〟が重要なのか再度学び直すため、京セラフィロソフィの3巡目に取り組みはじめました。
分かったつもりでもいても、いざという時に出る言動が利己的であれば、まだまだ本質的な理解や血肉化するまで至っていないということ、こういった習慣を身に付けるには1回や2回聴いただけでは到底マスターできません。
とても面倒なことですが繰り返し繰り返しやっていくことで無意識レベルで正しい考え方が持てるようになり、結果的に立派な人間力を備えた人財に成長できるのです。

アニメ映画の巨匠・宮崎駿監督の言葉に『世の中の大事なことってたいていめんどくさいんだよ』があります。

人はめんどくさいと感じた時に取る行動は2つである。
1)めんどくさいからやらない
2)めんどくさいけどやる このどちらかだ。

宮崎駿氏は「世の中の大事なことってたいていめんどくさいんだよ」と言っているが、実は自身が「めんどくさいと思っていること」は自分でも大切だと思っていることなのである。
私たちは本当は大事で必要な面倒な努力を避けているときがあると思います。
やる前に面倒くさいと言って避けているのと、面倒くさいと言いながらもやり遂げるのでは、長い年月を経て、将来、大きな差になるはずです。

 

さてここから本題です。
今回は先日放送されたばかりのカンブリア宮殿より、稲盛和夫氏が再建したJAL(日本航空)がコロナ禍以降どのようになっているのか、そもそも日本を代表する大企業がなぜ破綻に陥ってしまったのか、今後我々が同じ道を歩まないために何をしていかなければいけないのかをテーマに学びます。

それは本日のブログも最後までお付き合いいただけたら幸いです。
よろしくお願い致します。

 

 

以下、参加者の感想

ーーーーーーーーーーーーーーー
Q1:なぜJALは破産してしまったのか
ーーーーーーーーーーーーーーー
・安全を守る仕事であっても研修で先輩に質問できない社風、安全に対する意識の低さによりお客様からの信用を失ってしまったから

・会社ができた時点で半官半民であり稼ごうという社員が少なかった、コスト意識がない、大企業で社員のあぐらをかいていた

・上下関係の悪さ、安全管理に対しても言い難い風土、大企業の驕り

・路線ごとの収支などのコスト管理ができていなかった、驕り、慢心、コミュニケーション不足

・業績が良かった頃からの意識から抜け出せず、世の中の流れに取り残されてしまった

・倒産するのは倒産に値する考え方だから

・仕事に対する姿勢はどうだったのか、独りよがりの考え方、業績や株主・会社、他部署への無関心さ

 

ーーーーーーーーーーーーーーー
Q2:どうして再建することができたのか、何が変わったのか
ーーーーーーーーーーーーーーー
・安全を前提にした教育の徹底、情熱を持ったフィロソフィ教育

・残った社員の意識、社員自身で何ができるのかを考える、同時に働き甲斐も変わった

・フラットな関係によるコミュニケーション、教育では教えるから気付かせる、考える力を養うようになった

・JALフィロソフィの徹底、徐々にベクトルが合いコミュニケーションが上がる、会社と社員との心のつながり、社員の心が一つになった

・赤字の原因に大胆に手を入れいれたこと、組織に残った社員が再建をするという強い想いと努力

 

ーーーーーーーーーーーーーーー
Q3:当社がJALと同じ破綻の道を歩まないために必要はこととは
ーーーーーーーーーーーーーーー
・正直ぬるま湯に浸かり過ぎている、今の考え方を変えていかないといけない

・風通しの良さ、会社を良くする意見であれば社員からも積極的に意見する、できないこともあると思うが意見を言う・聴くことが必要

・利己的ではなく利他的な考え方、思いやりを持って仕事に向き合う

・フィロソフィを判断基準にする、当社でいえばVALUEや理念

・部署によっては業績の変化があまり業務量に影響しない所もあるが、今からでもやらなければならないこと真剣に考え先手で行動していく

・一人ひとりが少しでも経営に携わっているという自覚を持つ(売上最大、経費最小の経費に対して考えることは経営参画する第一歩目)

 

ーーーーーーーーーーーーーーー
■まとめ
ーーーーーーーーーーーーーーー

2010年1月、日本航空(JAL)は、2兆3,000億円という事業会社としては戦後最大の負債を抱えて、会社更生法の適用を申請し、事実上倒産しました。

周囲から強い反対がある中で、あえて稲盛和夫氏がこの大役を引き受けたのは社会的に3つの大義があると考えたからです。

・1つ目は二次破綻による日本経済全体への悪影響を食い止めること

・2つ目は残された社員の雇用を守ること

・3つ目は正しい競争環境を維持して国民の利便性を確保すること

破綻当初の日本航空は、倒産したことに対する危機感や当事者意識が欠けており、社員の一体感もなく、再建は不可能とさえいわれていました。そのような中で、稲盛和夫氏が日本航空へ携えて行ったのが、「フィロソフィ」と「アメーバ経営」でした。

「JALフィロソフィ」が策定されたことにより、日本航空に共通の価値観が生まれるとともに、全社員の意識改革が進みました。
またアメーバ経営の導入により、社員一人ひとりに経営者意識が芽生え、いかに自部門の売上を伸ばし、経費を削減できるかを全社員が主体的に考えるようになったのです。

その結果、それまで赤字続きだった日本航空は、翌期には営業利益1,884億円をあげる、世界の航空業界の中で最も高収益の会社に生まれ変わりました。
そして、2012年9月には、日本航空はわずか2年8カ月という短期間で再上場を果たしたのです。

その裏で再建には多くの従業員をリストラするという苦渋の決断も必要でした。

新型コロナ蔓延から2年以上が経過し、日本国内でも多くの企業が破綻に追い込まれています。正に明日は我が身という危機感を強く持っていなければいけない状況に変わりはありません。

それは当社も例外ではありません、今まで大丈夫だったからこれからも大丈夫だという保証はどこにもありません。

破綻しないよう今何をしなければならないのか?を一人ひとりが真剣に考え、自分自身の仕事への向き合い方を深く反省し戒める内容だったと思います。