『社内勉強会』
vol.59

こんにちは。
株式会社プラスエイチです。

昨日は終業後の社内勉強会を実施しました。
今回は稲盛経営哲学で「考え方」に重きを置いた回です。

 

テーマ:『長たる者の資質』
本講話は2007年2月13日「平和堂創業50周年式典」にて幹部社員に向けた特別記念講演です。
生まれたものは必ず死に、発展したものは必ず滅亡するという真理を説き、企業を50年、100年と成長発展させていくためにリーダーに必要な資質および果たすべき10の役割について説明しています。

稲盛経営哲学の回では盛和塾での講話がメインとなりますので、どうしても主語が「経営者」「経営に携わる者」と表現されることが多いのですが、今回は企業の幹部社員に向けた内容となっているため、今までよりも理解しやすい内容になっています。

それでは、本日も勉強会内容のまとめを書いていきます。

 

[1]企業の寿命は摂生次第で延ばせる

[2]成功しても慢心してはならない

[3]長たる者の資質
① 自分の担当する部門、仕事に対し夢と理想を持った人
② 理想を実現するため、強い信念、勇気、情熱を持った人
③ 職務を達成するため、職務を分解し、まとめあげられる人(役割分担)
④ 職務達成のため、最新の注意を払う「ビビりな人」
⑤ 自分の分身を職務別に配置することができる人
⑥ 分身の信頼を常に確認できる人
⑦ 部下の信頼を得られる人
⑧ 命題に対しチャレンジできる人

[4]リーダーが果たすべき10の役割
① 事業の目的、意義を明確にし、それを部下に指し示すこと
② 具体的な目標を掲げ、その実現計画を立てる
③ 強烈な願望を心に抱き続ける
④ 誰にも負けない努力をする
⑤ 強い意志を持つ
⑥ 立派な人格を持つ
⑦ どんな困難に遭遇しようとも決してあきらめない
⑧ 部下に愛情を持って接する
⑨ 部下をモチベーションし続ける
⑩ 常に創造的でなければならない

[5]末端の従業員までが「自分の商売だ」という気持ちで働く
・幹部、一般社員、パート/アルバイト、若手からベテラン、性別に関係なく実行に移す

[6]創業の精神を忘れずに、これからも発展を
・現在は過去の努力の結果であり、未来は今日からの努力で決まる(慢心・驕りを止める)

 

≪参加者の感想≫

・創業時は誰でも必死の努力をするが、少しずつ安定してくると慢心が生まれてしまう。リーダーの資質として、能力・人間性は高いにこしたことはないが、今の自分はまだそこまではいけていない。しかし職務を分解し役割を分けることはできると思うので、引き続き努力してやっていきたい。

 

・細心の注意、ビビるという表現をされていたが、細部の確認や危機に対する管理を持つことは非常に重要だと感じる。部下の信頼を得ることができなければ、指示したことを実行に移してもらえなければ仕事も進まない、今後意識的にやっていく。

 

・企業寿命30年、人もいつかは死ぬことを考えると、人も企業も同じ。現在は過去の努力の結果から、今を受け入れなければ未来は見えてこないのではないかと思う。例えば今太っている場合、1日で太った訳ではなく日々の蓄積で今があるということ、その問題を解消するために小さな努力を始めることで半年後、1年後に結果として表れることと同じだと感じる。リーダーが果たすべき10項目では、そもそも仕事が好き、仕事にやりがいを持つことが前提にあると思うので、まずはその位置に自分が立てるように熱意を持ってやることが必要。

 

≪まとめ≫

稲盛哲学は盛和塾での講話をメインとしているため、どうしても経営者向けに話をしているように思いますが、実際は幹部社員や一般社員に対しての内容は大きく変わらないことが今回の動画で伝わったと思います。

今回の講話ポイントは、企業を永続的に発展させていくために「慢心せず、驕らず、謙虚さを忘れない」というシンプルな意識が何よりも重要だということ。人間は弱い生き物であり、そこに歪みが生じると滅びの方向へ転がっていってしますことが挙げられます。

「現在は過去の努力の結果、未来はこれからの努力で決まる」
これは私も好きな言葉ですが、とても本質を突いていると言葉ではないでしょうか。
今こうして会社が続いているのは先人の方々が積み上げてきた努力の結果であり、これからは今いる従業員の努力で作っていくということになります。

仮に今が好調であれば、過去に努力してくれた方々のお陰なので、今の状況に慢心し驕ってはいけません。
逆に今が不調であれば、過去の努力が不足していた結果なので、生き延びていくためには今この瞬間から未来に迎い努力していかなければいけません。

当社も6月より55年目を迎えています、これまでの50年以上続いてきた会社を今後も継続し発展させていくためには、〇〇長と呼ばれる各リーダー全員が⑩の「常に創造的でなければならない」にあるように、長年のマンネリを打破し常に創意工夫の精神を持ち続けることが必要です。

人間にも寿命があるように、企業にも寿命と似たようなものがあります。
人間には身体が資本である以上、健康に留意し続けることで長生きできますが、企業の場合も摂生することが必要です。この摂生が慢心・驕りと表現されているのは大変分かりやすいなと感じます。

会社には一人ひとりに役割と立場、同時に会社の目標、部門の目標、個人の目標と細分化されているため、まずは何か一つでも今日から意識して仕事に向き合い、皆で会社を今よりも良くしていきながら永続していきましょう。