おはようございます。
株式会社プラスエイチです。
昨日は、今期最後の社内勉強会日で57回目の実施となります。
今回は稲盛経営哲学の回となり、テーマは『数字で経営する』です。
本講話は、2017年7月20日に盛和塾第25回世界大会にて「数字で経営する」と題して行われたものです。
企業が永続的に成長発展させるには、経営者が経営数字を指標として正しく舵取りをすることが不可欠であり、そのための数字とはどのようなものであるかを、京セラの取り組みを紹介しながら説明を聞きます。
1.正しい数字で経営する
・正しい数字を追求することを怠れば、大きな問題に繋がる
・数字は操作してはならない、不正やミスを防ぐ仕組みを社内に構築する
・一対一対応の原則(伝票操作、数字操作ができないようにする)
・ダブルチェックの原則
2.数字を厳しくとらえる
・大きな目標と同時に、経営計画は悲観的に安全面に重きを置く
・経費は実態に合わせて計上(減価償却など)
・在庫に対する責任を明確にする
・健全な経営体質を図る
3.数字を細分化する
・社員一人ひとりが自らの役割を明確にしていく → 会社の目標に直結する
・組織ごとに明確な目標数字を設定する
・年間の経営計画を立て、月次で採算を管理する
・勘定科目を細分化し、改善の手を打つ
4.数字をリアルタイムに把握する
・経費の配分
・リアルタイム=正しい経営判断には必須条件
・公明正大な姿勢=自分自身の勇気=全員参加経営を強固にする
・実績数字をスピーディに現場にフィードバックする
・経営管理部門の重要性
・第二電電と日本航空の強み
5.美しい決算書をつくる
・美しい決算書には筋肉質の企業体質が反映される
・強い「思い」が企業の経営基盤を万全にする
≪参加者の感想≫
・経営数字の話で理解が難しかったこともあり、あまりピンとくることが出来なかったが、その中でもダブルチェックや商品出荷での一対一対応などは自分の仕事にも当てはまる。社員が着実に役割を果たすことで会社の業績を積み上げることに直結するので、まずは一人ひとりが自分の役割を明確にしていくことが重要だと感じた。
・不測の事態が起こっても大丈夫なように、為替レートなど計画では厳しい数字を設定するのはとても納得できた。例えば前職で東日本大震災が発生した際に、刻一刻と変化する状況に対応するため早朝から深夜まで会社にいたことを思い出しました。自然災害だけでなく社会情勢など常に変化する時代だからこそ、計画では厳しい設定を行い問題が生じた時でも慌てず対応できる準備が数字面でも必要だと感じた。
また、社員の意識を考えた場合は「コスト意識」をまず初めに持つことが重要だと考えます、一つの仕事にどれだけの経費がかかり利益が出るにはいくらの売上が必要なのかを把握できると意識が変わると思う。
筋肉質な経営体質・美しい決算書を作るには、努力や痛みを伴うこともあるかもしれませんが、全員でやっていく姿勢が必要だと感じた。
≪まとめ≫
今回は「数字の重要性」に重きを置いた内容でしたので、少し苦手意識を持たれた方もいたと思いますが。
フィロソフィ(哲学)と会計はどちらか片方だけではなく、常に両輪で稼働させていく必要があります。社内勉強会も丸2年以上経過してきましたので、今後はより実践的な実学の学びも取り入れていこうと考えています。
常に数字を意識しながら経営していく上で、最も重要なのが〝正確である〟ということ。
ここが間違っては、打ち手を間違える、本質とズレた判断を選択してしまう危険性があります。
当社でも月次決算を取り入れており、事業部ごとの損益計算書を毎月1週間以内に完成しています。
これにより、売上・粗利益・経費を細かくチェックし、翌月への改善対策を打ち出している状況です。
講話内にあったような健全な経営体質・贅肉のない筋肉質な決算書をつくるため、数字を厳しくとらえ、細分化し、リアルタイムに把握する精度を常に高め続けていかねばならないと痛感しています。
従業員一人ひとりが自らの役割を明確にし、部門・会社の目標に繋げていくことを積み重ねる努力、公明正大な姿勢など、まだまだ浸透させていかないといけない課題は山のようにあります。
会社は経営者だけでなく、従業員全員が自分の会社と思いながら参画意識を持つことで会社は強くたくましく成長していきます。
その最初の一手は「売上最大・経費最小」への取り組みであり、この意識を持つことで参画することができるようになります。
「いい会社」はただ働きやすい・仕事のやりがいがある・気持ちの良い職場というだけでなく、正しい商売をしながら「気持ちよく利益の出る会社」だと考えます。
一生懸命に仕事に打ち込み売上・利益が増やし、働く従業員全員の生活レベルが向上し、安心して働いていくために、売上・利益は切っても切り離せないものだということです。
今回で今年度54期の全26回の社内勉強会を終え、6月からは新年度55期に突入しますが、引き続き社員共育の一環とした勉強会は継続して参ります。
いつも参加してくれる社員さん、会社の方針にご協力いただきありがとうございます。