『社内勉強会』
vol.53

おはようございます!
株式会社プラスエイチです。

昨夜は53回目の社内勉強会日でした。
社員教育の一環として始めた勉強会も、スタートから丸2年経過し今回より3年目に突入です。
ホームランのような一発大当たりを目指すのではなく、地味な努力を一歩ずつ重ね、少しずつ会社内へ血肉化させていきます。

ニュースや新聞で最近よく見かける『社会人の学び直し(リスキリング)』が拡がってきているようですね。
新型コロナウイルス、働き方の変化により、学び直す、学び続けないと仕事がなくなるという危機感を持ち始めた人が増加し、企業もこれからの未来に必要な人材を再教育していく傾向にありますが、このことは大手だけでなく我々のような中小企業でも同様です。

『勉強する=業績が上がる』は決してイコールではありませんが、少なくとも倒産する確率は下がると考えています。
新型コロナの影響やパチンコ業界の低迷など苦境状態に変わりはありませんが、そんな時だからこそ会社を守る、従業員の生活を守る、お客様に強く必要とされ続ける存在でいるため、強くたくましい組織づくりを目指し、地味な努力をコツコツと重ね続けることが何よりも重要だと思って続けています。

稲盛経営哲学は、「哲学」という文字が入っているため少々堅苦しく見えてしまいますが、そもそもの原点は「人として何が正しいか」というプリミティブな部分がベースとなっているため、素直に聴くことができれば決して難しいことはありません。

そんな「考え方」を今回も一緒に学んでいきたいと思います。

 

●製品の語り掛ける声に耳を傾ける
・歩留まり向上は、まず製品を観察することから
・製品への深い思い入れがあって、はじめて「声」は聞こえてくる
・製品の語る声に耳を傾け、手の切れるような製品を作る
・ロスを当たり前にしない
・調和の感覚のない人間に、不良や異常は発見できない
・仕事の精度を高めること=ムダが無くなり収益向上へと直結する

 

●一対一の対応の原則を貫く
・カネ、モノ、ヒトが動く場合は、必ず伝票が対となり動かす
・会計は発生ベースで行う
・特別は一切設けない
・一対一対応は、企業の透明性を高め、不正を防止する
・一対一対応ができているかどうかは、利益率の変動を見れば分かる

 

●ダブルチェックの原則を貫く
・善人に罪を作らせないための、ダブルチェックの原則
・代表社員の扱いもダブルチェックで
・物品管理、金銭管理

 

●ものごとをシンプルにとらえる
・経営の原則はシンプルに考える
・ファクターを加えることによって複雑な現象を単純化する
・心を鎮めれば、物事の真髄が見えてくる
・経営の場合、売上最大・経費最小が最もシンプルな考え方
・物事の本質を見抜く目を養う

 

≪参加者の感想≫

・私は入社して4ヶ月が経過しましたが、当初は納品時のモノと伝票、検品サインなど見過ごしてしまうことがありました。一対一対対応の原則、ダブルチェック、物事をシンプルに捉えるなど、徐々にできるようになってきたと思います。

・「製品の語りかける声に耳を傾ける」より『ロスを当たり前にしない』というキーワードが心に残った。〝これくらいは〟〝たまには〟といったミスが当たり前になっている部分があり常態化していることがある。一対一対応、ダブルチェックでは出庫数の間違いなど最近起こったミスとも繋がり、様々な方に迷惑や業務の支障が出ていることを深く理解する必要があると感じた。

・一対一対応、ダブルチェックの項目を聴き、以前の職場での不正があったことを思い出しました。こういったチェックを行っていれば防げたことであり、発生後はダブルチェックを行うようになったが項目が細かすぎて時間が掛かり過ぎるという別問題が発生した経験があります。ダブルチェックを行う場合も、項目をしっかり見極め本質に目を向けることが必要だと感じました。

・「製品の語りかける声に耳を傾ける」で、当社の場合は製品=倉庫、道具と置き換えて聴きました。調子が悪いまま使えば壊れてしまい結果的にまたコストが掛かってします。そういった意味から保全・5Sは重要だと感じました。観察の〝観度力〟を高めていくことを目指したいと思った。

・ダブルチェックについては、他の誰かがチェックしてくれるからと最初の人のチェックが適当になる可能性があると感じた。

・状況によって一対一が成り立たない場合もあるが、その場合はダブルチェックで対応する。今もミスが起きないよう周囲のサポートで工夫しているが部署内で対応できる仕組みを備える必要があると思った。

 

≪まとめ≫

京セラフィロソフィを紐解くシリーズも全78項目を16回に分けて拝聴していますが、今回で2周が終了しました。

一対一対応、ダブルチェックでは、日々仕事を進めていく上でのロス低減、ミス防止および再発防止に置き換えることができます。

当社でも月次決算を行う前は毎月利益率の変動が大きくなっていましたが、現在は発生主義で会計を行っているため問題は解決していますが基本的な考え方はこの一対一が元となっています。

ここで重要なこととして、ミスや問題が発生し再発防止策を作る場合は必ず「仕組みで解決」することです。

仕組みとは「誰が、いつやっても、無理なくできる」という意味です。

個人のスキルややり方ではなく、ベースとなる仕組みで改善案を考えることは、結果的に全体レベルの底上げにも繋がり会社全体のパフォーマンス向上へも繋がっていくため、ここはキチンと理解して欲しい点です。

またダブルチェックは感想にもあったように、ただやみくもにチェック機能を増やしてしまうと効率が悪くなります、問題の本質を見抜く観察力だけでなく、正しい現象を見るためには「素直な心」が必要になります。

パナソニック創業者の松下幸之助氏も「物事の本質を見る眼」のことを以下のように話しています。

『素直になれば、ものの実相がわかる。 色眼鏡で見ない、捉われた心で見ないから、赤い色は赤く見え、黒いものは黒く見える。 そういう心を養っていくと正しくものを見られる。』

目の前に起きている現象を素直な心で見ること、私心や感情により自分の見たいように物事を見る生き物です。

そういった「素直な心」を養うことが結果的に良い仕事を進めていくことに繋がるのではないでしょうか。

今回も深い学びをすることができました、参加してくれた社員の皆様ありがとうございます。